毎年2月の第3土曜に行われる広島県内唯一のはだか祭り。無病息災を願って300余名の裸男が二本の御福木を奪い合う、冬の夜の熱気あふれる争奪戦は見ごたえ抜群です。
「御福開祭(おふくびらきさい)」は、はだか祭の前の神事で、本殿内で行われます。「御福開催」は明治中頃に始まり、「はだか祭」は大正8年より行われています。2018年で100周年となり、「子供はだか祭」も新たに取り入れられました。参加者は祭典前日までに御初穂料で籤(くじ)紙に住所氏名を記入。祭り当日、御幣(ごへい)で籤紙をすくいあげられた人に御福品が授与されます。まず御調川で身を清めて、かけ声と共に走って神社へあがります。御福木は「陰(赤)」と「陽(白)」二本が投下され、みんなで奪い合います。参加するだけでも無病息災が叶えられると信じられています。17時からは小中学生を対象にした子どもの部、21時からは一般の部を開催。
三原市の久井稲生神社は、伏見稲荷大社の分霊としては最も古い神社です。戦国時代に勇気と知略で西国を統一した毛利元就は、神仏への崇敬の念も厚く、弘治3(1575)年に本殿を造営し、3年後の永録3(1560)年には、元就の三男・小早川隆景によって、社殿が造営されました。三原城主であった隆景は、天正13(1585)年に、稲生神社に『紙本墨書大般若教六百巻』を奉納。その後、『紙本墨書大般若教六百巻』は、県の重要文化財の指定を受け、今も神社に大切に保管されています。
残念ながら2021年は中止となっておりますが、次回開催される時には皆様も是非参加してみてはいかがでしょうか?
開催場所:久井稲生神社 〒722-1304 三原市久井町江木1-1
お問い合わせ先:【久井稲生神社 】0847-32-6029