冬至(とうじ)とは1年で1番、太陽の出ている時間が短く、夜が長い日です。
冬至に食べる食べ物って…かぼちゃだっけ?どうして柚子湯に入るの?
そんな冬至の食べ物や風習などを調べてみました。
冬至の食べ物といえばかぼちゃ。ところで、なぜ冬至にはかぼちゃなのでしょう?かぼちゃの原産地は中南米。もともと暑い国の野菜なので、かぼちゃは夏から秋に収穫されます。ただ、カットさえしなければ、風通しのいい涼しい場所で2~3カ月保存することが可能です。かぼちゃは、体内でビタミンAに変わるカロテンや、ビタミンB1、B2、C、E、食物繊維をたっぷり含んだ緑黄色野菜。新鮮な野菜が少なくなる時期、これからの冬を乗り切るためにも、冬至という節目の日にかぼちゃを味わって栄養をつけよう…という先人の知恵なのです。ただ、江戸時代の文献には「冬至にかぼちゃ」という内容の記述はなく、明治以降に生まれた比較的新しい習慣と考えられています。
もう一つの冬至の風習が柚子湯(ゆずゆ)。この習慣は江戸時代からあったようです。1838(天保9)年に刊行された、江戸の年中行事を紹介する「東都歳事記(とうとさいじき)」によると、「冬至 今日銭湯風呂屋にて柚湯を焚く」との記述があります。「冬至」を「湯治」にかけ、「柚子」を「融通が利く」(=体が丈夫)にかけて、お風呂屋さんが始めたとされています。江戸っ子ならではのしゃれたイベントですね。
柚子はちょうど11月~12月が収穫期。柚子の果皮には、風邪予防や保湿にいいとされるビタミンCや、血行改善を促すといわれるヘスペリジン(フラボノイド)などが豊富に含まれています。昔の人は、旬の柚子が健康にいいことを経験的に知っていたのでしょうね。
冬至が過ぎれば、少しずつ日が長くなっていきます。とはいえ、寒さはこれからが本番です。
ホックホクのかぼちゃとあったかい柚子湯で、冬を乗り切りましょう!